突然USBが認識しなくなったときの導入

仕事の締め切り前にUSBメモリがパソコンで認識しなくなり焦った経験はありませんか。

ノートパソコンでもデスクトップでもUSBトラブルは突如として起こります。

最近ではMacに外付けSSDを接続してもアイコンが表示されないとの相談も増えています。

本記事では緊急対応から原因の切り分け、解決策、費用の目安まで網羅的に解説します。

【緊急対応】まずはデータ保護を最優先

大切な書類や写真がUSBにしか入っていない場合はむやみに再フォーマットを試さないでください。

WindowsやmacOSは接続直後にファイルシステムを確認しエラーがあると修復を促します。

誤って実行するとデータ構造が書き換えられ復旧が難しくなることがあります。

別のパソコンがあればすぐに差し替え同じ症状が出るか確認しメディア側か本体側かを見極めましょう。

USBが認識しない主な原因

1.接続ポートやケーブルの物理的故障

長年使用しているUSBポートは内部のはんだが割れ接触不良を引き起こすことがあります。

デバイスマネージャー上では異常が見えずユーザーが気付きにくいのが特徴です。

2024年の海外フォーラムでも「Type‑AポートよりType‑Cの方が折れにくい」と報告されています。

市販の延長ケーブルやハブを経由している場合は直挿しに切り替え検証しましょう。

2.ドライバーやOS設定の問題

Windows11では大型アップデートごとにUSBコントローラードライバーが再構成されます。

Microsoft公式ブログ(2024年3月)によれば署名の不整合で正常に読み込まれない事例が確認されています。

デバイスマネージャーで「不明なデバイス」が表示されたらドライバー更新を試みてください。

macOS Ventura以降ではプライバシー設定で外部ストレージのアクセス権が追加されており許可が必要です。

3.USBメモリ・外付けHDD側の故障

フラッシュメモリは書き込み寿命があり突然読み取り不能になるケースがあります。

CrystalDiskInfoなどのツールでS.M.A.R.T.情報を確認できる外付けSSDなら状態を数値で把握できます。

USBメモリの場合は専用ツールが少なく異常検知が難しいため早期バックアップが必須です。

2019年以前製造のメディアはコントローラーチップの部品供給が終わり修理ができない場合があります。

自分でできる解決手順

手順1:ポートとケーブルの変更

パソコン側の別ポートに挿すだけで認識することも珍しくありません。

USB3.0青色ポートが不安定でも手前のUSB2.0黒色ポートでは安定する例があります。

ケーブルは内部で断線していても外見では判断できないので交換して試しましょう。

手順2:電源管理設定の見直し

WindowsのデバイスマネージャーでUSBルートハブの「電源の節約のために…」チェックを外します。

省電力が働くとバスパワーが不足し外付けHDDがスピンダウンすることがあります。

モバイルバッテリー付きのセルフパワーハブを使うと安定することがあります。

手順3:ドライバーの再インストール

デバイスマネージャーで対象コントローラーを削除し再起動すると自動的に再インストールされます。

最新ドライバーはメーカーサイトからダウンロードしオフラインで備えておきましょう。

Intel第13世代以降のチップセットでは専用の「Intel USB4 Driver」が必要になる場合があります。

手順4:ファイルシステム修復の注意点

chkdskやdiskutil repairVolumeは論理エラーには有効ですが物理故障には逆効果です。

カチカチ音がする外付けHDDはヘッド障害の可能性があり速やかに電源を切ってください。

データ復旧サービスに依頼する際には未開封状態を保つことが成功率を高めます。

データ復旧を依頼する場合

当社調べではUSBメモリの論理障害であれば一般的に1万円から3万円程度で復旧できるケースが多いとされています。

ただしコントローラーチップの交換を伴う重度物理障害は数十万円に達する例もあります。

インフォムの実績としては即日診断後に最短2日で納品できた事例もありますが症状や容量で期間は変動します。

成功報酬型の業者を選ぶと費用リスクを抑えられますが見積もり内容と返送ポリシーを必ず確認しましょう。

修理費用と期間の目安

USBポートの基板修理は部品が入手しやすければ数千円から1週間程度で完了することがあります。

マザーボード交換になるとパソコン本体価格の3割以上になることもあり買い替えを検討するラインです。

法人向けモデルはメーカーの保守パーツが長期供給されるため修理計画が立てやすい利点があります。

個人向けモデルは製造終了から5年で部品在庫が枯渇する傾向にあるため早めの対策が重要です。

予防策と日常メンテナンス

USBメモリは複数本をローテーションし同じデータを必ず二重に保管しましょう。

Type‑Cハブを常用する場合は発熱を抑えるためアルミ筐体の製品を選ぶと寿命を延ばせます。

月に一度はWindows UpdateやmacOSアップデートを実施しドライバーの互換性を維持してください。

樹脂製キャップが劣化したメモリは端子が酸化しやすく接点復活剤で定期的に清掃すると良いでしょう。

まとめ

USBが認識しない原因はハードウェアからソフトウェアまで多岐にわたり早期の切り分けが鍵となります。

まずはポート変更とドライバー更新を試しデータ保護を意識した上で対処することが大切です。

自力で解決できない場合は信頼できる修理やデータ復旧サービスへ相談し費用と期間を比較検討しましょう。