使わなくなるパソコン、こんな不安はありませんか?

  • 引っ越しやテレワーク終了で、ノートPCをしばらく保管しておきたい
  • 押し入れや物置に置いて良いのか、湿気やホコリが心配
  • 久しぶりに電源を入れたら、起動しない・データが消えていたらどうしよう…

パソコンは精密機械なので、
「適当に段ボールに入れて押し入れへ」
といった保管をしてしまうと、

  • 起動不良
  • バッテリー膨張
  • データの読み取り不良

などのトラブルにつながることがあります。

ここでは札幌でパソコン修理を行っているインフォムが、

  • 長期保管前に必ずやっておきたい準備
  • 部屋・収納場所の選び方
  • HDD・SSD・バッテリーごとの注意点
  • 半年ごとに行いたいメンテナンス

を、順を追って分かりやすく整理しました。


保管前に必ずやっておきたい「3つの準備」

1. 大事なデータのバックアップを取る

長期保管前に、データのバックアップは必須です。

  • 外付けHDD / SSD
  • NAS(家庭内サーバー)
  • クラウドストレージ(OneDrive, Googleドライブ など)

に、少なくとも 1カ所以上 にコピーしておきましょう。
仕事や写真・動画など特に大切なデータは、
「外付け+クラウド」のように2重にバックアップしておくと安心です。

2. OS とソフトを最新状態にしてからシャットダウン

  • Windows Update / macOSアップデートを適用
  • セキュリティソフトの定義ファイル更新

など、最低限の更新を済ませてから電源を切ると、
久しぶりに起動した際のトラブルを減らせます。

更新が終わったら、

  1. 通常通りシャットダウン
  2. 電源ケーブル、USB機器、SDカードなどをすべて取り外す

ここまで行ってから収納作業に入ってください。

3. 軽く掃除して、ホコリを減らしておく

ホコリだらけの状態で保管すると、

  • 通気口にホコリが詰まり、次回起動時に熱がこもりやすくなる
  • ファンが固着・異音の原因になる

といったリスクがあります。

  • 柔らかい布やハンディモップで外装を拭く
  • 通気口やキーボードをエアダスターで軽く吹く

など、簡単なクリーニングだけでもしておくと安心です。


パソコンにとって理想的な保管環境

温度と湿度の目安

パソコンの保管環境としては、

  • 温度:10〜25℃
  • 湿度:40〜60%

ぐらいがひとつの目安です。

  • 夏場の押し入れ・車内・ガレージ
  • 冬場の寒冷地の物置(外気温に近い場所)

は、温度差が大きく結露が発生しやすいため、長期保管には不向きです。

置き場所の選び方

  • 直射日光が当たらない
  • エアコンやストーブの温風が直接当たらない
  • 床ではなく、棚の中段やスチールラックの上 など、通気性のある場所

を選びましょう。
床はホコリと湿気がたまりやすく、場合によっては害虫の被害も受けやすくなります。

包装・収納のコツ

  • ビニール袋で完全密封はNG
    → 内部の湿気が逃げず、カビや結露の原因に
  • 不織布のバッグ・パソコン用インナーケースなど、
    通気性のある収納袋+乾燥剤 が理想的
  • 段ボールの場合は底に乾燥剤を入れ、
    直接床に置かず板やスノコの上に載せる

といった形にすると、安全に保管しやすくなります。


HDDとSSD、ストレージ別に違う「長期保管のクセ」

HDD(ハードディスク)の場合

HDDは、内部で円盤(プラッタ)が回転する「機械式」の部品です。

  • 長期間動かさないと、
    内部の潤滑油が偏ったり、ヘッドが張り付いたりする
  • その結果、久しぶりに電源を入れたときに
    回転しない・異音がする ことがあります

半年〜1年に一度 は、次のような簡単なチェックを行うのがおすすめです。

  1. パソコンを通常起動する
  2. 異音がしないか確認
  3. エクスプローラーでファイルにアクセスしてみる

問題がなければ、そのままシャットダウンして再び保管して構いません。

SSD(ソリッドステートドライブ)の場合

SSDは機械的な可動部がない代わりに、

  • 長期間まったく通電しない状態が続くと、
    内部で保持している電荷が徐々に抜けていく
  • 数年レベルで放置すると、一部のデータが読み出しづらくなることがある

と言われています。

こちらも 半年〜1年に一度程度 は、

  • パソコンを起動してログイン
  • いくつかのファイルを開いて状態を確認

といった「軽い通電」をしておくと安心です。


ノートパソコン・MacBookのバッテリー保管ポイント

リチウムイオンバッテリーは、

  • 満充電のまま
  • 高温の場所で

長期保管するのが最も劣化しやすい条件です。

バッテリーが取り外せるノートPC

  • 残量を40〜60%程度にした状態で電源を切る
  • バッテリーを本体から外し、同じ環境に保管する

この状態が、バッテリーにとって比較的負担の少ない保管方法です。

バッテリー一体型ノートPC・MacBook

最近の薄型ノートPCやMacBookは、
バッテリーが本体内蔵で取り外せないものがほとんどです。

  • 電源を入れ、残量を50%前後に調整
  • その状態でシャットダウンして保管
  • 1年に1回程度、状態確認のために起動→少し使って→再度50%前後でシャットダウン

というサイクルを意識しておくと、
バッテリー膨張や極端な劣化をある程度抑えられます。

ACアダプタの保管

  • コードをきつく巻き付けない(内部断線の原因)
  • 軽く円形にまとめ、結束バンドやマジックテープでとめる
  • 本体と一緒の箱に入れる場合は、金属部分が本体に擦れないようにする

といった点にも気をつけてください。


半年〜1年ごとに行いたい「定期メンテナンス」

長期保管といっても、まったく触らない状態が何年も続くのはあまり好ましくありません。
半年〜1年に一度、次のような軽いメンテナンスをするだけでも寿命が変わってきます。

  1. パソコンを収納場所から出す
  2. 外装の状態(膨らみ・変形・サビなど)がないか目視確認
  3. 電源を入れ、OSを起動する
  4. ファンの異音、画面表示の異常がないかチェック
  5. 必要であればWindows UpdateやmacOSの更新を行う
  6. シャットダウンし、再び適切な環境で保管する

この「定期的な通電」は、
HDD・SSD・バッテリーのどれにとってもプラスになります。


よくある質問(Q&A)

Q1. 3〜5年ほど一度も起動していないパソコンがあります。今からでもバックアップできますか?

状態によりますが、

  • 電源が入り、OSが起動する
  • ストレージに異音・異常な遅さがない

といった状況であれば、すぐにバックアップを取れば間に合う場合が多いです。
逆に、起動に時間がかかる・変な音がする場合は、
それ以上通電させる前にご相談いただいた方が安全です。


Q2. ガレージ・物置・車の中に置いておくのはダメですか?

夏場や冬場の温度差が大きい場所、
結露が発生しやすい場所は避けた方が良いです。

  • 夏の車内は60℃以上になることもある
  • 冬のガレージは氷点下近くになることもある

こうした環境は、基板・バッテリー・ケースすべてに負担がかかります。
できる限り、室内の安定した環境で保管してください。


Q3. 段ボールに入れて押し入れに入れるのはどうですか?

工夫次第では可能です。

  • 底に乾燥剤を入れ、直接床に置かない(板やスノコを敷く)
  • 段ボールは完全に密閉しすぎない(少し空気が動く程度に)
  • 押し入れ自体が高温多湿になりやすい場合は、
    除湿剤や小型ファンで環境を整える

といった条件を満たせば、
短〜中期の保管であればそこまで大きな問題は出にくいでしょう。


長期保管後にトラブルが出たら、無理に電源を入れ続けないでください

長期間保管していたパソコンで、

  • 電源が入らない
  • 変な音がする(カリカリ・カコン…など)
  • 画面が真っ黒のまま、うっすらロゴだけ見える

といった症状が出た場合、

「何度か電源を入れ直せば、そのうち直るかも」

と繰り返し起動を試すのは危険です。
特にHDDの場合、通電を繰り返すことで内部の状態が悪化し、
データ復旧が難しくなる
ケースもあります。


札幌で長期保管パソコンの起動トラブル・データ復旧ならインフォムへ

  • 久しぶりに電源を入れたら起動しなくなった
  • 長期保管後に、なぜか動作が極端に遅くなった
  • 中のデータだけでも取り出したい

このようなときは、まずは一度ご相談ください。

インフォムでは、

  • 起動不良の原因調査(HDD・SSD・バッテリー・マザーボードなど)
  • データのバックアップ・復旧
  • 今後の保管方法や買い替えのご相談

まで、まとめてサポートしています。

「このパソコン、捨てる前にデータだけ取り出せる?」
といったご相談も歓迎です。
札幌市内・近郊でパソコンの長期保管やデータについてお悩みがあれば、
お気軽にお問い合わせください。