こんなときどうする?パソコン修理の料金が気になるあなたへ
突然パソコンの電源が入らなくなり、修理店を検索したものの料金相場がわからず不安になった経験はないでしょうか。
この記事ではパソコン修理の料金相場と費用を抑えるポイントを最新情報を交えて解説します。
ノートパソコンやMacなど機種ごとの違いにも触れるので、これから見積もりを取る前にぜひ参考にしてください。
2024年に入り半導体価格の高騰や円安の影響で部品代が変動しており、古い相場表だけでは判断できないケースが増えています。
しかし症状と作業内容の大枠を知っておけば、急なトラブルでも冷静に判断できます。
まずは料金が決まる仕組みを確認しましょう。
パソコン修理の料金相場はどう決まるのか
パソコン修理の総額は主に部品代と作業工賃で構成されます。
部品代はメーカー純正品か汎用品かで価格が変わり、2024年時点では純正バッテリーが1万円から2万円程度、SSDが500GBで1万円前後が目安です。
作業工賃は作業難易度と作業時間で決まり、分解が複雑なノートパソコンほど高額になりやすい傾向があります。
一般的な軽度トラブルの診断費は無料から三千円程度で、交換作業が伴う場合は一万円から三万円程度の工賃が追加されます。
データ復旧を伴う水濡れ修理などは工程が増えるため、数万円から十万円規模になる例も珍しくありません。
このように症状、部品、作業の三点で料金が決まることをまず押さえましょう。
症状別の目安
電源が入らない場合は電源ユニットやマザーボードの不良が疑われ、交換部品が高価なため五万円を超えることがあります。
液晶割れはパネル価格が年々下がりつつありますが、13インチ以上の高解像度パネルでは三万円から五万円ほどが相場です。
ソフトウェア障害やウイルス感染は部品交換を伴わないため、一万円前後で収まるケースが多いです。
ノートパソコンとデスクトップで異なる工賃
ノートパソコンは基板が一枚に集約され、ケーブルが細かく配線されているため、分解時間が長く工賃が高めになります。
デスクトップはモジュール化されており、部品交換が容易なため、同じ部品代でも総額は低く抑えられることが多いです。
Macはパーツ供給の制約で高くなりがち
Apple製品は純正部品の流通ルートが限られており、特にM1以降のチップを搭載したMacは基板一体型のため修理難易度が高いです。
そのためロジックボード交換では十万円近い見積もりが提示されるケースもあります。
見積もりを取る前に知っておきたいチェックポイント
症状を詳しくメモしておくと診断が早まり、不要な追加工賃を防げます。
保証期間内か拡張保証に加入しているかを確認し、メーカー修理が無償になる可能性を検討しましょう。
バックアップの有無をチェックし、データ復旧が必要かどうかを自分で判断しておくことも重要です。
料金表に診断費が含まれているか、成功報酬型か事前見積もり固定かを比較すると、後からの追加請求リスクを減らせます。
修理費用を抑える五つのコツ
一つ目は不具合を悪化させないことです。
例えば水濡れ直後に電源を入れ直すとショートが広がり、部品交換点数が増えてしまいます。
二つ目は複数社で見積もりを取ることです。
同じ作業でも工賃に二割ほどの差が出ることは珍しくありません。
三つ目は不要なオプションを外すことです。
クリーニングや高速化サービスがセットになっている場合は、目的と合わないものを外すことで数千円節約できます。
四つ目は部品を自分で用意するセルフパーツ持ち込みに対応した店舗を選ぶ方法です。
ただし相性問題が起きても保証が薄くなる点には注意が必要です。
五つ目は修理より買い替えが得かどうかを試算することです。
総額が新品価格の七〜八割を超える場合は、買い替えによる性能向上を考慮した方が長期的にはお得になることがあります。
スピード修理サービスを利用するときの注意点
当日返却をうたう店舗は便利ですが、人員を確保するために特急料金が設定されている場合があります。
目安として通常工賃に三割から五割上乗せされることが多いので、急ぎ度とコストを天秤にかけましょう。
特にビジネス用途のノートパソコンは機密データが含まれるため、その場で作業を行うオンサイト型サービスが有効です。
データ復旧を伴う場合の追加費用
SSDやHDDが物理的に破損しているときは、論理障害だけのケースより工数が増えます。
一般的な軽度論理障害は三万円前後で済みますが、クリーンルームが必要な開封作業になると十万円を超えることもあります。
2024年に発表された日本データ復旧協会の統計では、平均復旧費用は七万二千円となっており、従来よりやや上昇しています。
バックアップ体制を整えることが最も安価な対策であることは言うまでもありません。
インフォムが行った2024年最新調査
インフォムでは2024年春、東京と札幌の修理店五十社を対象に料金と対応スピードを調査しました。
軽度トラブルの平均工賃は一万三千円、パーツ交換込みの中度修理は三万九千円という結果で、想定より一割程度の上昇が確認されました。
また部品在庫を常時保持している店舗は全体の三割にとどまり、在庫の有無が納期と費用に大きく影響することがわかりました。
この傾向から、早期修理を希望するなら在庫状況を事前に聞くことが重要といえます。
まとめ
パソコン修理の料金相場は部品代と工賃で決まり、症状の重さ、機種の構造、部品供給状況が価格を左右します。
ノートパソコンやMacは分解難易度や部品流通制限があるため、デスクトップより高くなりがちです。
見積もりを複数取得し、保証やバックアップ状況を確認することで無駄な出費を抑えられます。
データ復旧が必要な場合は追加費用がかかるため、日頃のバックアップが最善の節約策となります。
費用と時間のバランスを取りながら、最適な修理方法を選択しましょう。