パソコン画面に横線が入るときの原因と直し方
――ディスプレイ・ノートPC・Mac共通で使えるチェックポイント
仕事の最中やオンライン授業中に、画面に横線がスッと走るとかなり焦りますよね。
「叩いたら一瞬直る」「しばらくするとまた出てくる」など、放置しているうちに最終的には何も映らなくなるケースも少なくありません。
とくにノートパソコンやMacBook、薄型ディスプレイは構造が繊細で、
わずかなヒンジの歪みやケーブルの劣化が原因で横線が出やすい傾向があります。
この記事では、札幌でパソコン修理を行っているインフォムが
- 横線の主な原因
- 自分でできる切り分け・応急処置
- 修理や買い替えの判断基準
- 料金・期間の目安
を、ディスプレイ・ノートPC・Mac共通の視点で分かりやすくまとめました。
まずはここから!横線トラブルの「今すぐできる3つのチェック」
画面に横線が出たときは、いきなり分解したり強く押したりせず、
まず次の 3 点を落ち着いて確認してみてください。
- 外付けモニターにつないで、同じ横線が出るか
- ケーブルを抜き差し・別のケーブルに変えてみる
- 完全シャットダウン・放電(可能ならバッテリー取り外し)を試す
この 3 つを行うだけでも、
- パソコン本体側(グラフィック・マザーボード)
- 液晶パネルやケーブルなど、画面側の不具合
のどちらに原因がありそうか、大まかに切り分けできます。
パソコン画面に横線が入る主な原因
1. 液晶パネルのダメージ・ドライバ不良
液晶パネルは非常に薄いガラスと配線で構成されており、
- 画面に物をぶつけた
- ノートPCを閉じたときにペンやイヤホンを挟んだ
- 液晶を持って移動・ねじるように持ち上げた
といったきっかけで、内部の配線やドライバ IC が傷むことがあります。
- 画面の「ある一部分だけ」常に横線が出る
- 背景によっては見えにくいが、白い画面だとハッキリ分かる
といった場合は、液晶パネル自体の故障の可能性が高くなります。
2. 映像ケーブル(フレックスケーブル)の劣化・断線
ノートパソコンでは、本体側のマザーボードと液晶パネルが
**細いフレックスケーブル(液晶ケーブル)**でつながっています。
このケーブルは、画面の開け閉めのたびに何千回も曲げ伸ばしされるため
- 被膜がすれて内部の線が切れかける
- コネクタ部分が緩んで接触不良を起こす
ことで
- 角度を変えると横線が消える・増える
- 開閉するたびに線の位置や本数が変わる
といった症状が出ることがあります。
3. グラフィックチップ・マザーボード側の不具合
- ゲーミングPCでグラフィック負荷をかけている
- 高温環境で長時間使用している
といった条件が重なると、GPU やチップ周りのはんだクラックが発生しやすくなります。
この場合は
- 外付けモニターにも同じ横線や乱れが出る
- OSロゴやBIOS画面の時点で線が出ている
など、「内蔵液晶だけでなく外部ディスプレイもおかしい」というのが大きな特徴です。
4. ソフトウェア・一時的な不具合(まれ)
頻度としては多くありませんが、
- グラフィックドライバの不具合
- 一時的な静電気・帯電
- OSアップデート後の表示異常
などがきっかけで一時的に横線が出るケースもあります。
一度電源を切り、放電・ドライバ更新を行うことで改善することがあります。
自分でできる切り分けと応急処置
手順1:外付けモニター(テレビ)につないでみる
- HDMI / DisplayPort / USB-C などで
パソコンと外付けモニターやテレビを接続 - 「画面の複製」または「拡張表示」に設定
- 外付け側にも同じ横線が出るか確認
- 外付け側は正常・内蔵だけ横線
→ 液晶パネル or 液晶ケーブルの不具合が濃厚 - 外付け側にも同じ位置に横線
→ GPU・マザーボード側の不具合の可能性が高い
ここで原因の方向性が大きく絞れます。
手順2:完全シャットダウンと放電
Windows の「再起動」だけではなく、
一度 完全にシャットダウンして数分放置してみましょう。
- ノートPCでバッテリーが外せる機種
→ ACアダプタとバッテリーを外し、電源ボタンを 10〜20 秒長押しして放電 - MacBook などバッテリー一体型の機種
→ 通常のシャットダウン後、数分放置してから再度起動
静電気の影響や一時的な誤動作であれば、
この操作だけで症状が軽くなることもあります。
手順3:画面の角度をゆっくり変えてみる(ノートPC)
ノートパソコンの場合、横線が出た状態で
- 画面を「少しだけ」前後に動かしてみる
- 特定の角度で線が消えたり増えたりするか を観察する
と、液晶ケーブルの断線・接触不良かどうかのヒントが得られます。
※強くねじる・押さえつけるのは悪化の原因になるのでNGです。
手順4:ケーブルの抜き差し・交換(外付けディスプレイ)
外付けモニター・デスクトップPCの場合は、
- HDMI / DisplayPort ケーブルの抜き差し
- 別のケーブルに交換
- 別のPCにつないでみる
などを試してみてください。
ケーブルだけの不具合であれば、数千円のケーブル交換で解决することもあります。
Macの画面に横線が出る場合の注意点
検索クエリにも多い「mac 画面 横線 直し方」について、
Mac特有のポイントも補足しておきます。
- MacBook シリーズは 液晶とケーブルが一体になった構造 のモデルが多い
- ヒンジ付近の断線でも、パネルごとの交換が必要になるケースが多い
- True Tone / ProMotion / 高解像度パネルなど、
機種ごとにパネル仕様が細かく異なり「互換パネル」が使えないことも
そのため、Windowsノートに比べて
「ケーブルだけ安く交換して直す」
という修理が難しく、パネル一式交換 × 部品代高め になりやすいのが実情です。
分解も難易度が高いため、個人での挑戦はあまりおすすめできません。
修理が必要になる典型パターン
次のような場合は、ほぼ 部品交換レベルの修理が必要 になります。
- 横線が 常に同じ位置 に表示されている
- 一本だった線が、数日〜数週間でどんどん増えている
- 画面全体が縞模様・ノイズのようになっている
- 起動ロゴやBIOS画面の段階から線が出る
液晶パネル交換が必要なケース
- 画面を動かしても症状が変わらない
- 外付けモニターは正常
- 液晶の一部に「にじみ」「割れ」がある
→ 液晶パネル自体の不良・T-CON基板の故障が考えられます。
液晶ケーブル交換が有効なケース
- 画面の角度によって線が出たり消えたりする
- 開け閉めのたびに線の位置が変わる
- 外付けモニターは問題ない
→ ヒンジ内のケーブル断線・接触不良の可能性が高いです。
マザーボード(GPU)修理・交換が必要なケース
- 外付けモニターにも同じ線が出る
- 起動直後からおかしい
- GPU負荷をかけると症状が悪化する
→ グラフィックチップ・マザーボード側のトラブルが疑われます。
修理費用・期間の目安
実際の修理金額は機種や構造によって変わりますが、
一般的な目安は次のとおりです。
液晶パネル交換の目安
- 13〜15インチクラスのノートPC
→ 1万円台後半〜3万円台後半 前後 - MacBook・高解像度パネル搭載モデル
→ 部品代が高く 3〜5万円以上 になるケースも
液晶ケーブル交換の目安
- 部品代:数千円〜
- 作業工賃を含めたトータル:1万円前後〜
※ヒンジ周りの分解が難しいモデルでは、作業時間が増えることで料金が変わります。
期間の目安
- 部品在庫がある一般的な機種:即日〜3日程度
- 海外取り寄せが必要な機種:1〜2週間程度
インフォムでは、在庫状況・部品価格を確認したうえで概算のお見積り上限をお伝えし、
予算オーバーにならないよう配慮しています。
データは無事?横線トラブルとデータ保護
「画面だけ」のトラブルでも、実はデータ消失リスクには注意が必要です。
- うっすらしか見えない画面で操作して誤削除してしまう
- リカバリ画面を誤って実行し、初期化してしまう
- 見えない状態でキー入力してしまい、想定外の動作をさせてしまう
といったことが起きると、ストレージ自体は無事なのにデータが失われる可能性があります。
インフォムでは修理前にディスクイメージを取得し、
万一 OS の再インストールが必要になった場合でもデータを守れるようにしています。
ご自身で作業される場合も、
- 外付けHDD / SSD
- クラウドストレージ
などを使い、事前のバックアップを強くおすすめします。
よくある質問(Q&A)
Q1. 外付けモニターでも横線が出ます。修理しても直りますか?
外付け側にも同じ横線が出る場合、
液晶ではなく GPU・マザーボード側の不具合 が疑われます。
- マザーボード交換
- 専用設備によるGPUリペア
などが必要になるケースが多く、液晶交換より高額になる傾向があります。
機種・年式によっては 中古PCへの買い替えを含めて比較 した方が良い場合もあります。
Q2. 縦線と横線では、故障原因は違うのですか?
- 横線:液晶パネルの「行」ドライバや液晶ケーブルの不具合が多い
- 縦線:列ドライバ、T-CON基板の不具合が多い
といった傾向がありますが、
実際には症状と分解結果を合わせて判断する必要があります。
Q3. 画面に一本だけ黒い線があるのですが、様子見でも大丈夫?
一本だけでも、内部ではすでに配線の劣化が進んでいる可能性があります。
放置すると線が増えたり、最終的に全面が映らなくなったりして、
結果的に修理費用が高くつくこともあります。
データのバックアップを取った上で、
できるだけ早めの点検をおすすめします。
札幌でパソコン画面の横線トラブルならインフォムへ
- 画面に横線が出て見づらい
- 外付けモニターでは映るが、ノートPCの画面だけおかしい
- MacBookの画面がチラついて仕事に支障が出ている
このような症状があれば、早めにご相談ください。
インフォムでは、
- 外付けモニターを含めたその場での切り分け
- 液晶・ケーブル・マザーボードそれぞれの診断
- データを守るためのバックアップ提案
- 修理と買い替え、両方のメリット・デメリットのご説明
までを一括でサポートしています。
「これは修理したほうがいい?それとも買い替え?」
といったご相談だけでも構いません。
札幌市内・近郊でパソコン画面の横線トラブルにお困りの際は、
お気軽にお問い合わせください。