インフォムスタッフの内山です。
ご依頼としては、Windowsが正常に起動出来ないことがあるということで、お預かりした機体になります。
早速、実機の状態を確認してみましたが、問題無く起動します。 何度か、起動出来るかを数日確認してみたのですが、いっこうに症状が確認できません。
再度、お客様に発生する頻度などを確認してみたのですが、数回に一度とかという回答がかえってきたのですが、これだといつ症状が確認できるかがわからないですね・・・。
とりあえず、現在の環境でWindowsアップデートなども行ってみたのですが、やはり、Windowsが正常に起動しないという状況は確認できませんでした。
ここで、現在のシステム構成を再度確認してみることにしてみました。
機体自体は、6年程度経過していて、HDDの使用時間は11000時間程度で記録面に不良セクター発生などの状況は確認されておらず、機体に搭載されているメモリーは2GBx1枚という状況です。
ここで気になったのは、HDDの使用時間は11000時間程度なのにHDDの電源遮断回数が3万回をこえていること。 あとは、64bitのWindowsがインストールされているのに、メモリーが2GBしか搭載されていないことということでしょうか。
ひょっとしたら、HDDになんらかの不具合が発生しつつあるのかもしれません。
メモリーの容量が2GBと少ないのは、64bit版Windowsの最低動作環境の仕様ということでしょう。 ただ、64bitで2GBというのは、多くのアプリケーションを起動させるとすぐにメモリーがいっぱいになり、HDDへのスワップ回数が増えて動作低下を招きますのでもう少しメモリーの容量はあったほうが良いと思います。(最低でも4GBぐらい)
これらの情報も確認した上で、再度、お客様に症状が発生してはいないが、気になる点ということでお伝えしたところ、HDDの交換とメモリーの増量交換、リカバリをして欲しいと依頼を受けましたので、作業を進めることにしました。
HDDは、特に普通に在庫している物で交換は可能でした。
ただ、メモリーの増設で一つ問題が発生しました。
在庫のメモリーを取り付けたところ、規格は適合しているはずなのにパソコンが正常に動作しません。 別のメモリーも取り付けたのですが、やはり状況は変わりませんでした。
元々取り付けられていたメモリーと交換するメモリーを見比べてみると、一つ気づきました。
片面に配置されているメモリーチップの数です。
元々のメモリーには、片面で8枚のメモリーチップが付いていたのですぐが、新しく交換するメモリーには片面で4枚のメモリーチップしか載っていません。
この辺の情報を少しインターネットで調べてみるといろいろと情報が出てきました。
簡単に説明しますと、マザーボードの仕様変更にて、取り扱うことができるメモリーの仕様が変わってしまったということです。
メモリー増設で注意が必要となってくる機体は、2011年以前に発売されたDDR3規格のメモリーを搭載している機体になる様で、これはノートパソコンだけではなく、デスクトップパソコンでも該当する情報になります。
対象となるノートパソコンでのマザーボードやCPUの仕様は、
- 「Intel 4シリーズチップセット」搭載機種
- 「第1世代 Intel Core i(7xx/6xx/5xx)シリーズ搭載機種
- 「Intel Pentium(P6xxx、U5400)/Celeron(P4xxx、U3xxx)シリーズ」搭載機種
- 「第1・2世代 Intel Atom(PineView、CedarTrail)」搭載機種
になるそうで、お客様のパソコンのCPUはPentium P6100でしたので、完全に該当します。
よって、在庫の片面4枚チップのメモリーは使用できず、片面8枚チップのメモリーで交換しなければなりません。
早速、片面8枚チップ仕様のメモリーを手配しました、あとはメモリーの到着を待つ形になります。
メモリーを待つ間、交換したHDDに元のHDDの環境をフルコピーして、リカバリを行い、毎度おなじみのWindowsアップデートを行います。
あとは、Windowsアップデートが完了して、手配したメモリーを到着後に交換して、最終の動作検証を行えば、納品可能な状態になると思います。
今回の様に簡単なメモリーの交換でも、情報がなければ発生している原因がわからないということもあります。
もし、メモリー交換などでお悩みがあれば、一度お問い合わせをお願いいたします。
それでは、今後ともインフォムをよろしくお願い致します。
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